京都 清凉寺  2013-2016 

      2019/03/24

山号:五台山
宗派:浄土宗(創建当初は華厳宗)
本尊:釈迦如来
創建年:寛和3年(987年)
開基:奝然
開山:盛算
別称:嵯峨釈迦堂

嵯峨釈迦堂として知られる浄土宗の寺院「清凉寺」、寛和3年(987年)に東大寺出身の僧・奝然が中国から帰国して清凉寺の建立を計画しますが延暦寺の反対もあって生前には願いは叶わず、没後に彼の遺志を継いだ弟子・盛算により創建されます。元よりこの地は嵯峨天皇の皇子・源融の別荘地跡に建てられた「棲霞寺」の境内で、本尊を安置してあった旧棲霞寺は、阿弥陀堂として江戸時代に清凉寺本堂の右脇に再建されています。

仁王門

本堂

阿弥陀堂

奝然が北宋より請来して釈迦堂に安置した清凉寺の本尊「三国伝来生身釈迦如来像」、霊宝館に安置されている旧棲霞寺の本尊「阿弥陀三尊像」、ともに国宝に指定されています。そして残る一つの国宝「絹本著色十六羅漢像16幅」は、北宗時代の数少ない希少な羅漢図として東京と京都の国立博物館に8幅ずつ寄託されています。庭園は本堂の裏の渡り廊下から眺める放生池に浮かぶ弁天堂や忠霊塔が立つ小島が印象的な池泉回遊式庭園、その奥にある方丈前には小堀遠州作といわれる方丈の枯山水庭園、ともに紅葉の季節には美しい景色が愉しめます。

多宝塔

一切経蔵

摂津国の大念仏寺で良忍が始めた大念仏、中興した円覚上人が庶民に仏法を説くために始めた大念仏狂言、壬生寺、千本ゑんま堂とともに「京の三大念仏狂言」の一つに数えられる「嵯峨大念仏狂言」、1986年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。京の三大・・・といえばもうひとつ、釈迦の涅槃会にちなんで行われる「お松明式」が「京の三大火祭」のひとつに挙げられています。高さ7 メートルの3本の松明を早稲・中稲・晩稲に見立て、その火勢の強弱でその年の農作物の豊凶を占います。ともに長い歴史を持つ清凉寺の代表的な行事として知られています。

本堂北側の池泉回遊式庭園

弁天堂

額縁の景色

方丈前の枯山水庭園

弥勒多宝石仏

鐘楼

紫式部によって創作された日本最古の長編小説「源氏物語」の主人公である光源氏のモデルとなった源融・・・ 光源氏が造営した「嵯峨の御堂」と源融の「棲霞寺」がシンクロします。実在した源融の生涯と源氏物語の光源氏、源氏物語のロマンスとミステリーの世界はにわか勉強のおぼつかない知識ではとても語るに恐れ多いところですが、それでもそんな歴史を持つ境内に足を踏み入れれば少しでも想いを馳せることができる、棲霞寺の所縁ある阿弥陀堂に感無量です。

境内の紅葉

 - 京都, 洛西